簿記3級合格へ導く!無料Web講座へようこそ!
この講座は、簿記の知識がまったくない初学者の方でも、ゼロから簿記3級の合格レベルまで到達できるように構成されています!
記念すべき第1回は、簿記の世界への第一歩。 「そもそも簿記って何?」という疑問から、簿記の最終ゴールである「会社の成績表」まで、全体像をざっくりと掴んでいきましょう!
今日のゴール 🏁
- 簿記が何なのか、自分の言葉でざっくり説明できるようになる。
- 簿記がなぜ必要なのか、その目的を理解する。
- 簿記の最終成果物である「貸借対照表」と「損益計算書」の役割を知る。
簿記って、結局なに? 🤔
簿記とは、簡単に言うと「帳簿(ちょうぼ)に記録すること」の略です。
「何を記録するの?」と思いますよね。 それは、会社やお店の**お金やモノの動き(取引)**すべてです。
「商品が売れた」「給料を払った」「銀行からお金を借りた」… こうした日々の活動を、決められたルールに従ってノート(帳簿)に書き込んでいく作業。それが簿記です。
難しく考える必要はありません。 まずは「会社のおこづかい帳(もっと本格的なもの)」をつけること、とイメージしてください。
なぜ簿記が必要なの?
では、なぜそんな面倒な記録をつける必要があるのでしょうか? 目的は大きく分けて2つあります。
目的① 会社の状態を知るため
もしあなたがお店のオーナーだったら、 「今、お店に現金はいくらあるんだろう?」 「今月はどれくらい儲かった(損した)んだろう?」 と気になりますよね。
簿記でちゃんと記録をつけていれば、これが一目でわかります。 「儲かっているから、新しい機械を買おう」 「赤字だから、ムダな出費を減らそう」 といった、正しい経営判断をするために、簿記は欠かせないツールなんです。
目的② 会社の関係者に報告するため
会社には、たくさんの関係者(ステークホルダー)がいます。
- 銀行(債権者): 「この会社にお金を貸しても、ちゃんと返してくれるかな?」
- 株主(投資家): 「この会社は将来性があるかな?応援(投資)しようかな?」
- 税務署: 「ちゃんと儲けを計算して、正しく税金を納めてくれるかな?」
こうした人たちに、「ウチの会社は、今こんな状態ですよ!」と正しく報告する必要があります。 その報告書(成績表)を作るために、日々の簿記の記録が必要になるのです。
簿記の最終ゴール!2つの「成績表」
日々の記録(簿記)の最終ゴールは、会社の「成績表」を作ること。 この成績表のことを、専門用語で「財務諸表(ざいむしょひょう)」と呼びます。
簿記3級では、この財務諸表の中で最も重要な2つの書類の作り方を学びます。 それが「貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)」と「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」です。
① 貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう:B/S)
- 役割: ある一時点(例:3月31日時点)の「財産の状態」を表します。
- わかること: 会社が「どれくらい財産(資産)を持っていて」「どれくらい借金(負債)があって」「純粋な自分の取り分(純資産)はいくらか」がわかります。
- イメージ: 「身体測定」です。特定の日の身長や体重(その瞬間の状態)を測るイメージです。
貸借対照表 (B/S)
(ある一時点:例 3月31日)
資産 (集めたお金の使い道)
(プラスの財産)
- 現金
- 建物
- 商品 など
負債 (他人からのお金)
(マイナスの財産=借金)
- 借入金 など
純資産 (自分のお金)
(元手)
- 資本金 など
資産 = 負債 + 純資産
※左側(資産)と右側(負債+純資産)の合計金額は必ず一致します!
② 損益計算書(そんえきけいさんしょ:P/L)
- 役割: ある一定期間(例:4月1日〜翌年3月31日)の「経営成績」を表します。
- わかること: 会社が「どれくらい稼いで(収益)」「どれくらいお金を使って(費用)」「結果、いくら儲かったか(利益)」がわかります。
- イメージ: 「通信簿」です。1年間の頑張り(成績)がわかるイメージです。
損益計算書 (P/L)
(一定期間:例 4/1~3/31)
費用
- 仕入
- 給料
- 家賃 など
利益
収益
- 売上
- 受取利息 など
収益 - 費用 = 利益
POINTまとめ 💡
- 簿記とは、会社のお金の動きや財産(取引)を帳簿に記録すること。
- 簿記の目的は、①会社の状態を知る(経営判断のため)、②関係者に報告すること。
- 最終ゴールは「財務諸表(会社の成績表)」を作ること。
- 貸借対照表 (B/S) は、一時点の「財産の状態」(資産、負債、純資産)を表す。
- 損益計算書 (P/L) は、一定期間の「経営成績」(収益、費用、利益)を表す。
ミニクイズ ✏️
知識が定着したか、簡単なクイズで確認してみましょう!
Q1. 会社の「財産の状態」(例:3月31日時点で、いくら資産や負債があるか)を示す報告書は、次のうちどちらでしょう?
- 貸借対照表 (B/S)
- 損益計算書 (P/L)
Q2. 会社の「経営成績」(例:1年間で、いくら儲かったか)を示す報告書は、次のうちどちらでしょう?
- 貸借対照表 (B/S)
- 損益計算書 (P/L)
・・・
【解答】 Q1 → 1. 貸借対照表 (B/S) Q2 → 2. 損益計算書 (P/L)
お疲れ様でした! 今回は、簿記の全体像と2つの重要なゴール(B/SとP/L)を学びました。 なんとなくイメージが掴めればOKです。
次回は、いよいよ簿記の具体的なルール「5つのグループ」について学んでいきます。 ここからが簿記の本番です!一緒に頑張りましょう!

