2026年度(令和8年度)の短答式試験から導入される「企業法の10分短縮」。1問あたりの思考時間が削られるこの改正は、単なるスピード勝負ではありません。
企業法は試験の第1科目として実施されることが多く、ここでの「リズムの崩壊」や「過度な疲労」は、その後の管理会計論や監査論、そして配点の高い財務会計論のパフォーマンスにまで悪影響を及ぼします。
今回は、試験全体を最適化するための「戦略的スキミング」と「メンタルセットの切り替え」について、2026年度合格を目指す受験生が絶対に知っておくべき戦略を解説します。
この記事の重要ポイント
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開始直後の1分間で全体を見渡す「スキミング技術」を習得せよ - ■
満点を狙わず「16問(80点)を確実に死守」するマインドセットへの転換 - ■
企業法で脳のスタミナを温存することが、午後の財務会計論の計算力維持に直結する
1. 開始1分の儀式:A/B/Cランクの仕分けとスキミング
50分という極限状態では、全20問を頭から愚直に解くのはリスクが高すぎます。開始の合図とともに、まずは以下の「スキミング(斜め読み)」を1分間で行ってください。
- Aランク(即答): 短い条文知識。見た瞬間に答えが出る問題から着手し、リズムを作ります。
- Cランク(後回し): 長文の事例問題や、複雑な推論問題。これらを「後回しにする勇気」が、後半の焦りを防ぎます。
この1分間の投資により、制限時間ギリギリになってから「最後の2問が実は超簡単だったのに解けなかった」という、短答式試験で最も避けたい悲劇を防ぐことができます。
2. 80点死守戦略:ケアレスミスをゼロにするメンタルセット
試験時間が短縮される2026年以降、焦りによるケアレスミスは最大の不合格要因になります。ここで必要なのは、「満点を取らなければ」という完璧主義からの脱却です。
目標設定のパラダイムシフト
20問中、難問(Cランク)の4問は最悪落としても良いと割り切りましょう。
「16問を確実に正解して80点を取る」ことに全神経を集中させてください。
この「4問分のバッファ」があるという心の余裕が、結果的に冷静な判断を生み、正確性を高めます。
3. 全体最適:午後の財務会計論を救う「省エネ解答術」
公認会計士試験は、1日を通したトータルバランスの勝負です。
企業法で「何が何でも解いてやる」と脳のスタミナを使い果たしてしまうと、午後のメイン科目である財務会計論(計算)で集中力が切れるという恐ろしい事態を招きます。
| 科目 | 2026年度以降の役割 | 脳のスタミナ配分 |
|---|---|---|
| 企業法 | 瞬発力で解き、リズムを作る | 省エネ(30%) |
| 財務会計論 | 圧倒的な計算量と正確性 | 全力投球(100%) |
企業法を、暗記の精度を高めることで「直感的に解ける」レベルまで仕上げておくことが、結果的に試験全体の合格率を高める全体最適の視点となります。
まとめ:2026年度は「見切った者」が勝つ
- 1分間のスキミングで、解くべき問題の優先順位を確定させる
- 「満点」の呪縛を捨て、「80点死守」のマインドで冷静さを保つ
- 企業法で脳のスタミナを温存し、午後の財務・計算に最高の状態で臨む
10分短縮はピンチではなく、戦略次第で大きなチャンスに変わります。日々の学習から「ランク付け」と「スピード解答」を意識し、2026年度の短答式試験を余裕を持って突破しましょう!

