簿記2級の学習を始める前に、少しだけ立ち止まって「3級の基礎」を確認しましょう。
「借方と貸方、どっちがどっちだっけ?」
「資産が増えたら右?左?」
もし一瞬でも迷ったなら、この記事でしっかりと思い出してください。
簿記2級は、3級の土台の上に積み上がっていきます。基礎がグラグラだと、2級の応用論点で必ずつまずいてしまいます。今日は、2級合格のための準備運動です!
今日のゴール
- 5つの要素(資産・負債・純資産・費用・収益)の定位置を思い出す
- 仕訳を切る際の大原則を再確認する
- 2級に直結する3級の重要キーワード(掛取引・手形)を復習する
1. 簿記の絶対ルール!「ホームポジション」を思い出そう
簿記の世界には、5つのグループ(要素)があります。それぞれのグループには、心地よい「定位置(ホームポジション)」が決まっています。
これを図でイメージできるかどうかが、仕訳のスピードを決めます。
現金、建物、売掛金など
借入金、買掛金など
資本金など
給料、仕入、通信費など
売上、受取利息など
この左右の位置関係(ホームポジション)が、仕訳のルールの全てです。
💡 仕訳の増減ルール
- 要素が増えた・発生した時 → ホームポジションと同じ側に書く
- 要素が減った・取り消した時 → ホームポジションと逆側に書く
例えば、「現金(資産)」はホームポジションが左(借方)です。
だから、現金を受け取って増えたら左、支払って減ったら右に書きます。
2. 2級につながる!3級の重要キーワード
簿記2級では、取引がより複雑になりますが、使われる勘定科目のベースは3級です。特に以下の2点は頻出ですので、必ず押さえておきましょう。
① 掛け取引(売掛金・買掛金)
ビジネスの基本は「後払い」です。
商品を売ったけれど、お金は来月末にもらう権利=売掛金(資産)
商品を仕入れたけれど、お金は来月末に払う義務=買掛金(負債)
② 手形取引(受取手形・支払手形)
「掛け」よりもフォーマルな約束です。証書(手形)を発行して、「〇月〇日に払います」と約束します。
手形を受け取った=受取手形(資産)
手形を振り出した(渡した)=支払手形(負債)
※2級では、この手形を銀行で現金化する「手形割引」や、人に譲る「裏書譲渡」が出てきます。
3. 基礎トレーニング! 仕訳を思い出そう
では、簡単な例題で頭を「簿記脳」に切り替えましょう。
設例1:商品の仕入れ
A社から商品100円を仕入れ、代金は掛けとした。
| 借方(左) | 貸方(右) |
|---|---|
| (費用の発生) 仕入 100 |
(負債の増加) 買掛金 100 |
設例2:商品の売り上げと手形
B社に商品200円を売り上げ、代金はB社振出しの約束手形を受け取った。
| 借方(左) | 貸方(右) |
|---|---|
| (資産の増加) 受取手形 200 |
(収益の発生) 売上 200 |
設例3:買掛金の支払い
A社に対する買掛金100円を、当座預金口座から振り込んで支払った。
| 借方(左) | 貸方(右) |
|---|---|
| (負債の減少) 買掛金 100 |
(資産の減少) 当座預金 100 |
いかがですか?
「買掛金」は負債なのでホームポジションは右ですが、支払って減ったので逆側の左に来ています。この感覚が戻ってくればバッチリです!
🌱 今回のPOINTまとめ
- 借方は左、貸方は右。これは理屈抜きで覚える!
- 資産・費用は左側(借方)が定位置。増えたら左、減ったら右。
- 負債・純資産・収益は右側(貸方)が定位置。増えたら右、減ったら左。
- 2級でも「売掛金・買掛金」「受取手形・支払手形」は主役級の勘定科目。
✏️ ミニクイズ
理解度を確認してみましょう!
Q. 銀行からお金を借り入れたときの仕訳で、貸方(右側)に来る勘定科目は?
- 現金(資産の増加)
- 借入金(負債の増加)
- 支払利息(費用の発生)
答えを見る
正解:2
解説:お金を借りると、後で返す義務(負債)が増えます。負債のホームポジションは右側(貸方)なので、貸方に「借入金」を記入します。ちなみに借方(左側)は、手元に入ってきた「現金」などになります。
基礎の確認はこれで完了です。
次回からは、いよいよ2級レベルの論点に入っていきます。まずは現金・預金の少し込み入った処理「第3回:現金・預金の処理を深掘り! 当座借越と銀行勘定調整表をマスター」です。
実務でも非常によく使う知識ですので、しっかりマスターしましょう!

