こんにちは!簿記3級の合格を目指す皆さん。
現在、簿記3級(および2級)の試験には、従来の「ペーパー試験(統一試験)」と、新しい「ネット試験(CBT方式)」の2種類が存在します。
「どっちで受けるのが有利なの?」
「ネット試験って、パソコン苦手だけど大丈夫?」
「当日の流れや対策がどう違うのか知りたい!」
このような疑問は、多くの受験生が抱えています。試験形式の選択は、あなたの学習スケジュールや得意・不得意に直結する重要な戦略です。
この記事では、両方の試験形式のメリット・デメリット、そして特にイメージしづらい「ネット試験当日の流れ」と「特有の対策」について徹底的に解説します。
今日のゴール
- ネット試験(CBT)とペーパー試験の違い、メリット・デメリットがわかる
- ネット試験当日の受付から合否確認までの流れがイメージできる
- ネット試験特有のPC操作や、合否を分ける「下書き用紙(計算用紙)」の使い方がわかる
- 自分がどちらの試験形式を選ぶべきか、判断できるようになる
一目でわかる!「ネット試験」 vs 「ペーパー試験」比較表
まずは、2つの試験形式の主な違いを表で比較してみましょう。
| 項目 | ネット試験(CBT方式) | ペーパー試験(統一試験) |
|---|---|---|
| 試験日 | 随時(テストセンターが空いていればほぼ毎日) | 年3回(6月、11月、2月) |
| 試験会場 | 全国のテストセンター(PCスクール等) | 商工会議所が指定する会場(大学等) |
| 試験時間 | 60分 | 60分 |
| 解答方式 | PCに入力(プルダウン選択、テンキー入力) | 解答用紙(紙)に鉛筆で記入 |
| 合否発表 | 試験終了後、即時判明 | 約2~3週間後 |
| 問題用紙 | PC画面に表示(書き込み不可) | 紙で配布(書き込み自由) |
| 計算用紙 | A4用紙2枚程度(会場で配布・回収) | 問題用紙の余白や計算用紙(配布時) |
ネット試験(CBT方式)のメリット・デメリット
CBTは “Computer Based Testing” の略。テストセンターのパソコンを使って受験する形式です。
メリット ⭕
- 圧倒的な受験チャンス
最大のメリットは「いつでも受けられる」こと。年3回のペーパー試験と違い、学習が終わった最短のタイミングで受験できます。「11月の試験に落ちたから、すぐ12月に再挑戦」といった柔軟なスケジュールが可能です。 - 即時合否判定
試験終了ボタンをクリックすると、その場で点数と合否が画面に表示されます。合格していれば、その場で「合格」のスコアシートが印刷され、達成感をすぐに味わえます。落ちた場合も、すぐに反省して次の学習に移れます。 - 会場の選択肢が多い
全国各地のPCスクールなどが会場になっており、自宅から近い場所を選びやすいのも魅力です。
デメリット ❌
- PC操作が必須
勘定科目はプルダウンメニューから選び、金額はキーボード(テンキー)で入力します。PC操作に極端な苦手意識があると、焦りの原因になります。 - 問題用紙(画面)に書き込めない
これが最大の関門です。ペーパー試験のように「問題文のここに線を引く」「T勘定を問題用紙の余白に書く」といったことが一切できません。 - 下書き用紙(計算用紙)の制約
会場で渡されるA4用紙2枚(両面の場合もあり)だけが、あなたの「下書きスペース」のすべてです。この紙をどう効率的に使うかが、合否を分けます。
ペーパー試験(統一試験)のメリット・デメリット
従来から行われている、大学などの広い会場で一斉に行う筆記試験です。
メリット ⭕
- 問題用紙に自由に書き込める
これが最大のメリットです。仕訳問題でT勘定を書いたり、精算表の問題文にチェックを入れたり、慣れ親しんだ方法で解き進められます。 - 一斉スタートの安心感
「よーい、はじめ!」で全員が一斉に始めるため、試験特有の緊張感の中で集中しやすい人もいます。 - PC操作が不要
すべて鉛筆と消しゴムで完結します。PCトラブルの心配もありません。
デメリット ❌
- チャンスが年3回しかない
6月、11月、2月の特定の日曜日しか受験できません。学習の進捗と試験日が合わない場合や、不合格だった場合に次のチャンスまで数ヶ月待つ必要があります。 - 合否発表が遅い
結果がわかるまで2~3週間かかるため、その間は落ち着かない日々を過ごすことになります。 - 会場が選べない(遠い場合も)
受験地は選べますが、その中のどの会場(大学など)になるかは受験票が来るまでわかりません。
イラスト解説:ネット試験(CBT)当日の流れ
「テストセンターってどんな感じ?」という不安を解消するため、当日の流れをシミュレーションしましょう。
ネット試験 当日のフロー
- STEP 1:受付と本人確認(試験開始30分前〜)
テストセンターに到着。受付で「簿記3級の受験に来ました」と伝え、身分証明書(運転免許証、マイナンバーカード等)を提示します。
- STEP 2:注意事項の説明・私物のロッカー保管
試験官から注意事項(電卓は持ち込めるが、筆記用具やスマホは不可など)の説明を受けます。荷物、スマホ、腕時計などをすべて指定のロッカーに預けます。
- STEP 3:試験室へ入室
ロッカーの鍵、身分証明書、電卓(カバーは外す)、そして会場で渡される「下書き用紙(A4 2枚)」と「筆記用具(会場支給のペン)」だけを持って試験室に入ります。
- STEP 4:試験開始
指定されたPC席に着席。画面の指示に従い、本人情報を確認して試験を開始します。(試験時間は60分)
- STEP 5:試験終了(即時採点)
試験が終わる(または「終了ボタン」を押す)と、画面に「採点中…」と表示され、数秒後には点数と「合格/不合格」が表示されます。
- STEP 6:スコアシートの印刷・退室
試験室から退出。受付で、合否が記載された「スコアシート」を印刷してもらい、受け取ります。下書き用紙とペンはここで回収されます。
- STEP 7:帰宅(合格証の発行)
ロッカーから荷物を出して帰宅します。合格の場合、スコアシートに記載されたQRコードなどから「デジタル合格証」を後日ダウンロードします(紙の合格証は発行されません)。
最重要!ネット試験(CBT)特有の対策
ネット試験で一発合格するには、ペーパー試験とは少し違う「コツ」が必要です。
1. 解答の入力方法に慣れる
試験対策ソフトや、商工会議所のサンプルサイトなどで、必ず操作感を試しておきましょう。
- 勘定科目:プルダウン(ドロップダウンリスト)から選びます。「うりか……」と入力するのではなく、リストをスクロールして「売掛金」を探す必要があります。
- 金額:テンキー(キーボード右側の数字キー)で入力します。普段テンキーを使い慣れていない人は、電卓と同じ感覚で練習しておきましょう。
2. 合否を分ける「下書き用紙」の使い方
これがネット試験対策の「核」です。
問題用紙に書き込めないため、第1問の仕訳、第2問のT勘定、第3問の精算表の計算など、すべての思考プロセスをこのA4用紙2枚(または4面)で完結させる必要があります。
【推奨する使い方】
- A4用紙1枚目(表面):第1問(仕訳問題)用
用紙を縦に4分割する線を引くなどして、15問分の仕訳メモ(勘定科目の頭文字と金額)を書くスペースを確保します。- A4用紙1枚目(裏面):第2問(補助簿やT勘定)用
問題で求められているT勘定や集計表をそのまま書き写し、計算します。- A4用紙2枚目(両面):第3問(精算表・財務諸表)用
ここが最重要です。精算表の「決算整理仕訳」と「集計」を行う専用スペースとして広く使います。(別記事の「精算表の時短テクニック」で紹介した下書き用紙フォーマットがそのまま使えます)
ペーパー試験以上に、下書き用紙をどう設計(デザイン)するかが、時短と正確性に直結します。
3. 電卓は「自分のもの」を持ち込む
PCの電卓機能は使えません(または使わない方がよい)。試験会場に持ち込める「自分の電卓」を使いましょう。ただし、プログラム機能や印刷機能付きの電卓は禁止されているので、簿記試験用の一般的な電卓を用意してください。
結論:あなたはどっちを選ぶべき?
結局、どちらで受けるべきか。以下にタイプ別の診断をまとめます。
👨💻 ネット試験(CBT)がおすすめな人
- 今すぐにでも合格したい人(学習が終わったら即受験したい)
- 万が一落ちても、すぐに再挑戦したい人
- PCのキーボード入力(特にテンキー)に抵抗がない人
- 下書き用紙を計画的に使う練習ができる人
- 合否がすぐにわからないと落ち着かない人
✍️ ペーパー試験がおすすめな人
- PC操作がどうしても不安な人(プルダウン選択などで焦りそう)
- 問題用紙に線や印を書き込みながら解きたい人
- 「年3回」という明確な目標日に向かって学習ペースを作りたい人
- 広い会場で大勢と受ける、昔ながらの「試験」の雰囲気が好きな人
近年は、その利便性から「ネット試験」での受験が主流になりつつあります。試験の難易度自体はどちらも変わりません。操作方法と下書き用紙対策さえクリアすれば、ネット試験の方が圧倒的に効率的と言えるでしょう。
POINTまとめ
- ネット試験は「随時受験OK」「即時合否」が最大のメリット。
- ペーパー試験は「問題用紙への書き込みOK」が最大のメリット。
- 試験の難易度・範囲・試験時間(60分)は、どちらも同じ。
- ネット試験の合否は「下書き用紙(A4 2枚)の使い方」で決まると言っても過言ではない。
- 勘定科目はプルダウン選択、金額はテンキー入力。この操作感に慣れておくことが重要。
- 迷ったら、スケジュール的なメリットが大きい「ネット試験」に挑戦するのがおすすめ。

